多変量解析(multivariate analysis)
用語解説
ある調査で各対象者に10問ずつ質問して回答を求めたものとすれば、各人ごとにその回答として10種類のデータが与えられたことになります。これらのデータ別に集計すると回答間の関係がわからないので、情報量はそれだけ失われます。そこで、全質問の回答をすべてクロス集計すれば情報量は失なわれませんが、クロス表の数が非常に多くなって(2重クロスで45表)現実的ではありません。したがって、できるだけ情報量が失われないように10種類のデータに対して選択または総合化の操作を加えます。この方法を多変量解析と呼んでいます。変量、変数(variable)は、外的基準(external criterion)と説明要因(predictor)とに分けられます。なお、この解析法にはいくつかの異なる手法があり(外的基準のありなし、データの質的・量的のちがいなどによる)、利用目的によって使い分けられます。
出典
市場調査マニュアル 改訂新版
監修 株式会社 マーケティング・リサーチ・サービス
著者 後藤秀夫